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No.14 Boss + something -2002.12.9 |
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最近、TVCMの面白い試みとして、1つのCMストーリーを複数の商品と共有する形のものがでてきている。BossとCHEMISTRY、BossとスカパーのCMである。
「CHEMISTRY」はニューシングル発売のCMとからめたもの。「Boss」のCMの中で「布袋さんに追われる永瀬さん」がこれまでシリーズで流れているが、今回のCMは、永瀬さんがいつもどおり逃げ回っていて、とある場所に隠れる。
隠れた場所の目の前にあったボタンを押すと永瀬さんが突然ジャンプして、CHEMISTRYが唄っているステージの上に飛び上がって登場する、というもの。
そこでCHEMISTRYは新曲を歌っていて、Boss側のCMでは、
「部長、ケミストリーって知ってますか?」というコピーとともに締めくくられる。
一方、CHEMISTRY側のCMでは、彼らがステージで歌っているシーンのところどころで永瀬さんがでてくるもの。最後ステージから下がっていく場面で、曲名・発売日などのコピーが入る。
「Boss + スカパー」のCMは、これまた布袋さんと永瀬さんの追いかけっこがあるのだが、それを巨人が2人をコップですくい上げ、中居くんがスカパーを見ている箱の中へ放り込む。
Boss側では、せまい箱の中で追いかけまわされる永瀬さんが「部長、本社に戻してください」というコピーで締めくくられて、スカパー側CMでは、追いかけっこに夢中になっていた2人もスカパーの面白さにはまり、3人仲良くコタツでみかんを食べながらテレビを見ているシーンで終わる、というもの。
個人的に気になるのは、このあとのBossのCM展開。ずっと追いかけっこをしていた2人が、このCMで仲良くなってしまったわけで、このあと再び追いかけっこをさせるためにどういう導線をひくのか?
そろそろこのシリーズもおしまいかもしれないけど、いち視聴者としてはこの続きをぜひ見てみたいと思う。
さて先日の話。このCMのことを天野祐吉さんが今年の面白いCMのひとつとしてニュース23で取り上げていた。選ばれたことにちっとも不満はないのだが、ちょっぴり消化不良だったのが、コーナーの中で筑紫さんが「このCMの狙いは?」という問いに「話題性をねらった」という回答しかなかったこと
実は、もうちょっとプラスαの話しが個人的には聞きたかった。というのも、以前立ち上がっていた「Willプロジェクト」のはなし。CMだけでなく商品を1つのブランドで複数カバーするプロジェクトがあったのに、そのとき、なぜこういうCMができなかったのかなぁ〜、と思ったわけ。(愛媛にいたから単純に目にしてない、という話かもしれないけど(苦笑)
今回取り上げたCMは、面白いことは面白いのだけれど、CDと缶コーヒー、スカパーと缶コーヒー。この組み合わせ、実売的に関わりがあるとは個人的には思えない。
「Will」の場合は、同一ブランドなわけだから、それぞれが関連することにきっと意味があるように思ったりする。もっとも、「Willプロジェクト」自身がそれほど考えられたものではなかったので、ここまでの話しすらでてこなかったのでしょうが…。
詳しくは森さんの執筆をご覧ください。長いですが、とっても面白いです。
→
商品名がブランドに育つ日【Will】
ここで個人的に考えていた話なのですが、今回のような1つのCMで複数の商品をからめる(紹介する)というのを、ローカルでやってみてはどうなのでしょうか。
クライアントの予算がたくさんあるわけぢゃないけど、複数の企業で手を組めばできないこともないと思うのだけど…。(もちろんタレントを使って…、なんて大げさなやり方ぢゃなくて)
以前、広告代理店にいたときに、TVCMなんかは2、3社一緒にやればいいのに…、なんて思ってたこともありました。ただ、最終的に言いたいのは規模はどうあれ、せっかくやるんだったら、最大限の効果をあげるためのもう一ひねりが欲しいということです。
このCMがなんかの賞はとれるかもしれませんが、クライアントの宣伝部の方が賞と同様に、販売貢献したCMとして満足してくださるかどうか。大事なことだと思うのですが…。
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